2017年03月10日
天竜杉の大丸太②
天竜杉の大丸太を製材します。
先日お清めをした、末口径64㎝、樹齢130歳の大丸太です。
一般には流通していないのですが、赤身で創りたい(チャレンジしたい)自社製品があり、しばらく丸太を寝かせていました。
まずは皮剥きから。
間に小石等が入っていると製材機が傷んでしまうので、鬼皮を取ってしまいましょう。
皮だけでも大変な量です。
皮を剥いた丸太は、「台車」と呼ばれる製材機のもとへ運ばれます。
「木取り」の様子です。
「どのように丸太を挽き、どのような製品を取るか」を考える重要な工程です。
この図は一例ですが、木取りには色々な方法があります。
丸太を見て、木目、色目、節の出方などを考慮し、どの部分でどの材を取るかを決めるのです。
1本の丸太から、最も効率よく製品が取れる方法を考え、無駄をなくさなければなりません。
製品の印象、質、価値は、取り方によって大きく変わります。
赤身で取るか、白太で取るか、源平(赤と白)で取るかでも変わります。
板目で取るか、柾目で取るかでも変わります。
節があるか、無地かでも変わります。
乾いた後の曲がり方、反り方、縮み方も予測しなければなりません。
「木取り」は職人技です。
取り方を決めたら、いよいよ丸太を挽いていきます。
台車のハンドルマンが、慎重に鋸を入れます。
杢目が見えてきました。
次は中心で割ります。
半分に割れた丸太が倒れてしまうと危険なので、頭側から「かすがい(鎹)」と呼ばれるコの字型の釘を打ちます。
そして再び、慎重に鋸を進めます。
一体、どのような製品を創ろう(チャレンジしよう)としているのでしょうか。
次回に続きます!
2017年03月10日 | Posted in 製材事例 | | Comments Closed